魚雷について
結構めんどくさいのでお覚悟必須。
使う単語は以下に。公式訳がないもの、いちいち記述すると長くなるものは勝手に独自の単語を使います。WGが悪い
- a)バイタルや艦首艦尾、艦全体区画等の、撃沈判定に関わる区画を総称して「通常区画」と呼ぶ。
- b)浸水率や魚雷のダメージに関わる係数("floodParams")を「浸水率係数」と呼ぶ
- c)砲弾や魚雷自体の与える最大ダメージ("alphaDamage")を「アルファダメージ」または「アルファ」と呼ぶ。
- d)港での確認できる耐水雷防御の軽減率を「耐水雷防御値」と呼ぶ。
- e)貫通弾から何%のダメージを受けるかは区画ごとに設定されている("volumeCoeff")。 これを「ダメージ係数」と呼ぶ。貫通弾から受けるダメージは"volumeCoeff" * アルファダメージである。バイタル貫通で100%のダメージが出るのは、"volumeCoeff"が1.0だから。同様に艦首艦尾や船体の値は0.165である。
目次
- 1)港で見える最大ダメージについて
- 2)艦首・艦尾に当たった場合
- 3)バイタルに当たった場合(たぶん一番難解)
ここから本題。(上の番号と対応してます)
1)港で見える魚雷ダメージ最大値は間違っている。
港画面で見ることのできる最大ダメージ値が発生することはない。
港での最大ダメージ = アルファダメージ / 3 + 爆風ダメージ
で表示されているのだが、爆風ダメージは必ず減衰が入るためだ。では正確な最大ダメージはどうなるか?
正直に言うと、これを正確に計算するのは不可能である。
理由はやはり爆風ダメージにある。
詳しくは別の機会に書こうと思うが、簡単に言えば「魚雷の爆風は通常区画にダメージを与えることができる。(一方でHE/爆弾の爆風は不可)。」
以前作ったエクセルシート参照
しかし、爆風からどれだけダメージを受けるのか、正確な計算式が分かっていないのだ。
また、爆風は隣接した区画にもダメージを与える。
例えば喫水線にヒットした魚雷であっても、(艦の構造によっては)上部構造物のHPを奪うことさえある。
例)フレッチャー後期魚雷
αダメージ:53500
爆風ダメージ:1200
貫通可能厚:999mm
港で見える最大ダメージ:190332)HE弾と魚雷は同じ仕組みを使っている。
爆風は計算不能だが、どの程度のアルファダメージを受けるかは計算できる。(=爆風を無視した場合のダメージは、HE弾と同じで一定。)
既に書いたが、魚雷もHE弾と同じ仕組みを用いている。
貫通可能装甲厚(999mm)があり、艦首艦尾に命中した場合は"アルファダメージの0.165倍"ずつ船体と命中部からHPが減っていく。ただし火災の代わりに浸水が起きる。
次に問題となるのがバイタル命中時の挙動である。
前述のフレッチャー後期魚雷を例に取ると、バイタル(=艦中央部)への命中1本につき5万ダメージが入るはずだが、実際は違う。
浸水が起きないこともある。また、港での耐水雷防御値にも誤差がある。
これら全てに関係しているのが浸水率係数である。ダメージ・コントロールシステム改良1で0.97倍されるのはこの数字。
例)大和: 0.15
例)水雷防御のない船: 0.333
詳しくはそれぞれ
魚雷アルファから受けるダメージ = 浸水率係数 * 魚雷のアルファダメージ * ダメージ係数
浸水発生率 = 浸水率係数 * 魚雷の浸水率 (当然だが艦首艦尾で受けた場合には補正は入らない)
最初で書いたように、バイタルのダメージ係数は1.0だが、魚雷のみ別途ダメージが軽減されるのだ。
つまり、水雷防御0%の艦であっても
- 見かけ上は艦首・艦尾・バイタル何処に被雷しても「およそアルファ*0.33倍」の損傷しか受けない。
- 浸水率300%以下の魚雷であれば運次第で浸水が起きない。航空魚雷など「HPはあるけど今浸水したら終わる!」といった時は諦めて腹で受けるのも視野に。
- ダメコン改良1を搭載すれば浸水率係数が下がる(=ダメージも浸水率もきちんと軽減される)
ダメコン改良1の説明文には「浸水発生率 -3%」とあるが、1つ目の式からわかるように浸水発生率だけでなく魚雷そのもののダメージも軽減する。
浸水のダメージそのものは浸水率係数によらず固定である。
追記:
(駆逐以外の)水雷防御0%の艦で日空の魚雷を
1本艦首に食らう→浸水率63%
4本腹で受ける→どれかで浸水する確率=1-(1-0.63*0.333)^4=62%
なので、1本だけ艦首で受けるよりバイタルで4本受け止めましょう。
ただしこれには例外がある。
もし浸水率係数が使われていれば0.333*0.33=0.10989倍と、極端に魚雷ダメージが軽減されてしまう。これを避けるために駆逐艦のみ例外が設けられたと思われる。
母港で確認できる耐水雷防御値 = 1 - ( "浸水率係数 * 3" を小数第三位で四捨五入した値)
港での誤差の原因は少数点以下のラウンディングによるものだ。
例) 大和の耐水雷防御値は(アップグレードなしで)55%だが、実際にデータ上で設定されている浸水率係数は"0.15"である。(1-0.55)*0.33=0.1485と、本来の数字から乖離してしまう。
最後に
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